おっと、大畑です。
「どのタワーマンションにも、それぞれの個性があるんですね。」
物件をご案内したあとに、そう言っていただけたとき、「伝わったな」と手応えを感じます。
一見すると似て見えるタワーマンションでも、細かく見ていくと“設計思想”“仕様”“眺望”“管理体制”など、驚くほど違いがあります。
その違いを正しく理解し、お客様に合わせて伝えられる営業マンこそが、売却を成功に導くことができるのです。
今回は、タワーマンションを売る営業マンにとって不可欠なスキルのひとつ、
「各物件の特徴や違いを知る」をテーマにお届けします。
「なるほど、この視点を持って売却の相談に乗ってくれるなら安心だ」と思っていただければ、この記事の目的は達成です。
それでは、第2部、いってみましょう。
Contents
第2部:各物件の特徴や違いを知る
神戸のタワーマンションは、一見するとどれも似て見えるかもしれません。
しかし、実際に深く見ていくと、それぞれがまったく違う個性と背景を持っています。
外観、設計、眺望、共用施設、管理体制、住民構成まで――
営業マンがその違いを理解していなければ、物件の“価値”を正確に伝えることはできません。
1. “ラグジュアリー系”と“実用性重視型”の違いを見極める
神戸のタワーマンションには、大きく分けて2つの方向性があります。
- 👑 ラグジュアリー系
ホテルライクな内廊下、車寄せのあるエントランス、ラウンジやゲストルームなど、共用部の品格にこだわった設計。富裕層やセカンドハウス層を意識した仕様です。 - 🏠 実用性重視型
駅からの距離が近く、近隣にスーパーやクリニックが揃っており、日常生活のしやすさに重点を置いた設計。共働き世帯やファミリー層に選ばれる傾向があります。
たとえば、あるマンションはエントランスの格調や静かな内廊下、ゲストルームの設えなどが特長で、住まいとしての品位が感じられる設計です。
一方、別の物件では交通アクセスの良さや生活利便施設への近さが選ばれる理由となっており、普段の暮らしやすさに価値を見出す方に人気があります。
このように、どの物件がどの層に合っているかを把握し、購入希望者のライフスタイルや価値観と丁寧に照らし合わせることが、営業の質を左右します。
2. 眺望の価値は“方角”と“階数”だけでは決まらない
タワーマンションの大きな魅力のひとつに「眺望」がありますが、
それは「高層階」や「南向き」といったスペックだけで測れるものではありません。
重要なのは、窓の外に何が見えるのかという“中身”です。
神戸では、やはり人気が高いのは海が見える方角。
ポートタワー、メリケンパーク、ハーバーランド、そして空気が澄んだ日には明石海峡大橋まで望める部屋もあります。
逆に、同じ南向きでも手前に高いビルがあれば、開放感は薄れてしまいます。
営業マンは、「この部屋からは何が見えるのか」「日中と夜景でどう印象が変わるか」といった具体的な情報を把握し、お客様に即座に伝えられることが求められます。
その一言が、お客様の心を動かす後押しになるのです。
3. 築年数ではなく“設計思想”と“仕様の差”を捉える
築年数は参考情報に過ぎません。
タワーマンションの価値を見極めるうえで大切なのは、どのような思想で設計され、どんな仕様が採用されているかです。
たとえば:
- バルコニーの手すりがガラスかコンクリートか
→ ガラス手すりなら開放感があり、特に上層階では眺望が広がって感じられます。視界に与える影響は大きく、住まいの印象に直結します。 - フロアごとの住戸数の変化
→ 多くのタワーマンションでは、低層階は1フロアあたりの戸数が多く、上層階に行くにつれて戸数が減り、住戸が広くなる設計が多く見られます。
この「どの階から何戸構成になっているか」を把握しておくことで、お客様の案内中に“この階からは空間にゆとりが出ます”といった具体的な提案ができます。
こうした細部の違いに気づき、それを自信をもって伝えられる営業マンこそ、タワーマンションの魅力を最大限に引き出すことができるのです。
4. 修繕履歴・管理状況の把握は“安心”を生む提案につながる
タワーマンションの購入を検討する方は、物件の“現在”だけでなく“将来”も気にしています。
- 修繕積立金は適切に積み立てられているか?
- 管理会社は信頼できるか?過去に変更は?
- 大規模修繕はいつ行われたか?次はいつか?
- 共用部の清掃・保守の状態はどうか?
- 住民間のルールやトラブルの有無は?
また、「ペット可」と一言でいっても、体重制限・頭数制限・共用部での扱いルールなどが厳格に決められているケースがほとんどです。
こうした細かい情報まで事前に把握し、「安心して暮らせる」と納得いただける提案を行うことが、営業マンへの信頼を大きく高めます。
まとめ:物件ごとの“違い”を見極める力が、営業の質を決める
- 同じ築年数でも設計の思想や仕様によって居住性はまったく異なる
- 眺望の価値は「何が見えるか」まで把握してこそ伝えられる
- ガラス手すりや住戸数の変化など、細部の仕様が大きな違いを生む
- 修繕履歴・管理状況・ルールの把握は、安心感と信頼に直結する
「この物件はこういう特徴がある」と、単に説明できるだけでは足りません。
“だからこの方に合う”と結びつけて提案できることが、本当の営業力です。
次回は、いよいよ【第3部:成約事例、販売事例を掌握し、説明ができる】をお届けします。
過去のデータを武器に変える営業力、その磨き方をお伝えします。お楽しみに!

トアロードの不動産会社TOANET
代表の大畑清一郎です。私達トアネットは、神戸・大阪エリアでタワーマンション・優良マンションの売買に特化したサービスを提供しています。資産価値を最大化する不動産選びをサポートし、お客様の理想を現実に変えるお手伝いをしています。2013年の創業以来、地域密着型のアプローチで信頼を築いてきました。
プライベートでは、3人の子供の父として、また猫好きとしての一面も持ち合わせています。趣味のダーツでは、金曜日限定で活動しています。元日本チャンピオン大城正樹選手のスポンサーも行っています。
お客様一人ひとりに寄り添った不動産の提案を心掛けておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。